GetDetailsOfでファイルプロパティを取得する

クライアントからファイルのプロパティを取得したいという要望があったため、C#でファイルプロパティを取得する際の備忘録です。

Shell32を参照してGetDetailsOfでプロパティを取得する

まず、Shell32を参照追加します。

ソリューションエクスプローラーの参照設定→参照に追加を選択します。

COMタブより、Microsft Shell Controls And Automationを選択します。

Shell32が参照設定に追加されました。

GetDetailsOfでフォルダ直下のファイルプロパティを取得するサンプルです。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using System.Text;
using System.IO;

namespace ConsoleApp_Sample1
{
    class Program
    {
        [STAThread]
        static void Main(string[] args)
        {
            String targetFolder = "D:\\test";
            System.IO.DirectoryInfo di = new System.IO.DirectoryInfo(targetFolder);
            System.IO.FileInfo[] files = di.GetFiles("*.*");

            Shell32.Shell shell = new Shell32.Shell();

            foreach (System.IO.FileInfo f in files)
            {
                var strFileName = f.FullName;
                Shell32.Folder objFolder = shell.NameSpace(System.IO.Path.GetDirectoryName(strFileName));
                Shell32.FolderItem folderItem = objFolder.ParseName(System.IO.Path.GetFileName(strFileName));

                String filename = objFolder.GetDetailsOf(folderItem, 0);
                Console.WriteLine(filename);
            }
        }
    }
}

この時、GetDatailsOfを呼び出すメソッドに[STAThread]をつけないと、以下のエラーがでます。

「型 ‘System.__ComObject’ の COM オブジェクトをインターフェイス型 ‘Shell32.Shell’ にキャストできません。IID ‘{34936BA1-67AD-4C41-99B8-8C12DFF1E974}’ が指定されたインターフェイスの COM コンポーネント上での QueryInterface 呼び出しのときに次のエラーが発生したため、この操作に失敗しました: インターフェイスがサポートされていません (HRESULT からの例外:0x80004002 (E_NOINTERFACE))」

‘System.__ComObject’ の COM オブジェクトをインターフェイス型 ‘Shell32.Shell’ にキャストできません。のエラーが出たら

モックアップをクライアントに渡してしばらくすると、エラーが出るという連絡がきました。

「System.InvalidCastException: 型 ‘System.__ComObject’ の COM オブジェクトをインターフェイス型 ‘Shell32.Shell’ にキャストできません。IID ‘{286E6F1B-7113-4355-9562-96B7E9D64C54}’ が指定されたインターフェイスの COM コンポーネント上での QueryInterface 呼び出しのときに次のエラーが発生したため、この操作に失敗しました: インターフェイスがサポートされていません (HRESULT からの例外:0x80004002 (E_NOINTERFACE))」

初回に渡したモックアップVer0.1では問題なく、２回目に別途レイアウト等の微修正を行ったモックアップVer0.2でエラーがでるとのこと。

なんだろう、そんなに大きな修正はしていない。問題がなかったver0.1とエラーがでるver0.2では同じファイルを読み込みしているとのこと。クライアントはWindows10。

原因がしばらく分からなかったのですが、調べていくうちに、コンパイルしたWindowsのバージョンの違いによってエラーが出ていることが判明しました。

自分は家ではWindows7で開発をしており、外の持ち出し用PCはWindows10です。Dropboxにソースをおいて両方のPCで開発しているのですが、Windows10でコンパイルしたものはWindows10で動き、Windows7でコンパイルしたものはWindows7で動くということでした。エラーが出ていたモックアップはWindows7でコンパイルしていたので、クライアントのWindow10ではエラーが出ていたのです。

参照設定でShell32の互換性の問題でしょうか、Microsoftさん頼みますよ。ということで動的にShell32を参照するように以下のように変更しました。

GetDetailsOf ファイルプロパティ取得改良版

[STAThread]
static void GetFileProperty2()
{
    String targetFolder = "D:\\test";
    System.IO.DirectoryInfo di = new System.IO.DirectoryInfo(targetFolder);
    System.IO.FileInfo[] files = di.GetFiles("*.*");

    var shellAppType = Type.GetTypeFromProgID("Shell.Application");
    dynamic shell = Activator.CreateInstance(shellAppType);

    foreach (System.IO.FileInfo f in files)
    {
        var strFileName = f.FullName;
        Shell32.Folder objFolder = shell.NameSpace(System.IO.Path.GetDirectoryName(strFileName));
        Shell32.FolderItem folderItem = objFolder.ParseName(System.IO.Path.GetFileName(strFileName));

        String filename = objFolder.GetDetailsOf(folderItem, 0);
        Console.WriteLine(filename);
    }
}

Type.GetTypeFromProgID(“Shell.Application”)でShell32の型を動的に取得し、Activator.CreateInstanceでShell32のインスタンスを作成しています。

GetDetailsOf プロパティ一覧

GetDetailsOfで取得できるプロパティ一覧です。
※更新日時などの日時の戻り値は、時間・分までです（例：「2019/‎10/‎06 ‏‎10:55」）。秒まで取得したい場合は、System.IO.FileInfoを使用し、撮影日時については、System.IO.FileInfoで取得できないため、PropertyItemより取得します。取得方法は、写真の撮影日時を秒まで取得するを参照ください。